一、二年生は本日で令和二年度が終了します。三年生も明日、卒業式を迎えます。本日、瀧口同窓会長様、安部教育会会長様にご臨席賜り、令和二年度修了式を行いました。
昨年とは打って変わって厳しい冬となった今年度も、少しずつ温かくなり米沢にも間もなく春の訪れがやって来そうな季節となりました。今年は新型コロナウイルス感染症の影響で多くの教育活動が制限され、みなさんにとっては苦しい一年であったのではないかと思います。しかし、ちょっと視点を変えて考えてみましょう。
本当であれば今年度は2020東京オリンピックが開催され、日本はオリンピックイヤー一色になるはずでした。それが世界的規模での新型コロナウイルス感染症の蔓延により、海外ではロックダウン(都市封鎖)を行う国も見られました。海外旅行はもちろん、国内旅行でさえ制限され、三年生は県内での修学旅行という、異例の変更を余儀なくされました。そんな中、制限された中でどんなことができるかをみんなで考え、様々なことに挑戦をすることができた「特別な年」になったと思います。三年生を中心に、競技を工夫し短時間で密を避けながら行った体育祭。全校で応援も何もできない中、一・二年生がそれぞれの部活ごとにでき得る限りの活動をし、優秀な成績を収めた新人大会。おうちの人に直接は聞いてもらえなかったけれど、後からユーチューブを使って自分たちの合唱を振り返ることができた合唱コンクール。どの活動をとっても生徒も先生もみんなで工夫し、少しでも良い活動をしようと頑張った成果がそこにはあると思います。ですから、「コロナで残念な年」ではなく「世界中の人が一生忘れることができないコロナで特別な年」と考え、そんな中で頑張ってきた自分たちをほめてほしいと思います。出口のないトンネルはありません。春の来ない冬もありません。必ずコロナは収まります。みなさんが大人になった時に、「私たちの中学時代は新型コロナウイルスによって特別な年だった」と話せるようになってほしいと思います。
さて、先ほど様々な活躍に対し表彰を受けたみなさん、本当におめでとう。また、三年間皆勤賞に輝いた50名のみなさん、中学校生活を一日も休むことなく送ることができたことはとても素晴らしことです。そして、大切なことは表彰を受けることよりも自分の活動、作品、学習、そして行動にプライドを持つことです。これからも二中生としてのプライドを持って頑張ってほしいと思います。
今年度もみなさんの頑張りによって、二中はとても素晴らしい歴史の1ページを刻むことができました。「コロナという特別な年」に様々な工夫をしながら自分を磨いてきたこの一年は、みなさんの人生の大きな財産となるはずです。これからもみなさんが自信と誇りを持ち、自分の未来を切り開いていくことを期待します。
【修了式の話より】