2020年3月16日月曜日

令和元年度 卒業証書授与式を挙行しました


今年は例年にない暖冬、小雪で、米沢らしからぬ春の訪れを迎える中、誠に遺憾ながら新型コロナウィルス感染拡大を防ぐために、卒業式を規模縮小して行わなければならないことが悔しくてなりません。しかし、前途ある若者たちの前で、わたくしたち大人が後悔ばかりしているわけにはいきません。少しでも晴れやかな気持ちで子どもたちを送り出したいと心から思い式辞を述べさせていただきます。
さて、本日米沢市立第二中学校を巣立っていく卒業生162名の卒業生の皆さん、本当に卒業おめでとうございます。
3年間、自分自身の努力もさることながら、ご家族の温かい励まし、地域の方のご支援、先生方のご指導によってたくましく成長し、今日の日を迎えたわけです。皆さんを支えてくださった多くの方々への感謝の気持ちを忘れてはなりません。
皆さんは統合初年度の一年間、「新生二中」を創るために粉骨砕身努めてきました。その成果は大きく、今年の本校の活躍について多くの方々から称賛をいただいたことも、三年生の皆さんが発揮したリーダーシップの賜物だと思います。新しい二中の歴史を創るために力を尽くしてくれたことに、心から「ありがとう」の言葉を伝えたいと思います。その姿はここにいる後輩たちの目にしっかりと焼きつき、いつまでも後輩たちの良き道標となると確信しています。皆さんには二中で培った自信と誇りを大切にして、4月からはそれぞれ自分の選んだ道で頑張ってほしいと思います。
一学期始業式の式辞で皆さんに話をした、本田技研工業創始者の本田宗一郎氏の「人間というものは面白いものであり、不思議なものであり、必要のない人間というのはいないのである。」という言葉についてもう一度考えてください。人には必ず役割があり、大切な仕事を任され人からあてにされることで自分の能力を存分に発揮し、期待以上の効果を発揮する。二中生も然り、それぞれの立場で自分の能力を存分に発揮し、かけがえのない仲間とともに新生二中を創っていってほしいと願い話しをしました。今日はそのようなかけがえのない仲間と離れて、それぞれの道を歩き始めるみなさんの門出にあたり、本田宗一郎氏の「少しでも興味を持ったこと、やってみたいと思ったことは、結果はともあれ手をつけてみよう。幸福の芽は、そこから芽生え始める。」という言葉を贈ります。
本田宗一郎氏には、「失敗を繰り返してこそ成功がある」という哲学があります。ですから、失敗のない人は気の毒だとまで言っています。この言葉には「少しでも興味があれば、結果を恐れずにまず手をつけなさい。成功や幸福は手を付けなければ決して生まれない。」という意味が込められています。皆さんが今まで生きてきた15年間は、どちらかと言うと成功よりも失敗したことのほうが多かったのではないでしょうか。しかし、失敗は皆さんにとってマイナスばかりではなかったと思います。失敗経験のほとんどが「次は失敗しない」という新たな決意としてプラスに働き、失敗を乗り越えてきているはずです。それは、失敗を恐れずに手を付けたからこそできた経験なのです。
皆さんの長い人生、これからも成功することばかりではないと思います。そんなとき、失敗経験をプラスに変えて乗り越え、最終的に人生の成功者となることが、皆さんを今まで大切に育ててきてくださった家族・地域・先生方への恩返しだと思います。失敗を恐れることなく、これからもたくさんの試練を乗り越え、自分を成長させてください。皆さんがこれからも失敗を恐れることなく、益々活躍することを期待します。
保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。9年間の義務教育を終えての新しい門出を心からお喜び申し上げます。3年間にわたり、皆様のかけがえのないお子様をお預かりして、教職員一同努力してまいりました。至らない点も多々あったことと思いますが、常に本校の教育に対し温かいご理解とお力添えをいただきましたことに厚くお礼申し上げます。
卒業生の皆さん、結果はともあれ手をつけてみましょう。幸福の芽は、そこから芽生え始めるのです。これからも失敗を恐れず、プライドを大切にして夢に向かって突き進んでください。皆さんの前途に幸多かれと祈り、式辞といたします。
【校長式辞】
 
 
寒さも緩み、春の気配を感じる頃となりました。日々、感染症の報道がなされる中で、このような卒業式を催していただき、大変ありがとうございます。
僕たちは、これから未来に向かってそれぞれの道を歩み出そうとしています。しかし、それとともに今日でこの仲間とはお別れです。三年間を振り返るとその仲間との鮮やかな思い出がよみがえります。
三年前の春、慣れない制服に身を包み、僕たちは希望と不安を胸に入学しました。二年生になり、初めての後輩を持ち、先輩としての自覚が生まれました。また、長い時間を共にした友との仲も深まりました。そして三年生、本年度は南原中学校と第二中学校が統合となり、「新生二中」が誕生しました。南原中学校出身の皆さんは、学校生活すべてが変化して適応するために大変な努力を要したことでしょう。生徒数も多くなり、クラス替えや生徒会の組織の変化など日常が変わり、不安が大きかったです。しかし、新たな仲間と共にしたこの一年間はかけがえのない時間となりました。
ぶつかり合い、それでも笑い合えた合唱コンクール。声がかれるまで五色が戦い抜いた体育祭。五百人が一つになった文化祭。行事ごとに深まった仲間との絆は何にも代えがたく、とても輝いています。今となってはつらかった日々もいい思い出で、三年生一人一人の中学校最終学年を豊かにしてくれた友との出会いに感謝しています。これからも、温かな友情を大切にしていきましょう。
また、先生方のご指導にも感謝しています。学習面だけでなく、生活面などでも支えてくださり、僕たちの挑戦する姿を力強く押してくださいました。僕たちが三年間でここまで大きく成長できたのは先生方のおかげです。ありがとうございました。
そして、三年間の中学校生活を誰よりも支えてくれたのは家族です。思春期の僕たちはなかなか素直になれませんでしたが、僕たちに無償の愛をそそぎ、将来を応援してくれたことはとてもうれしかったです。本当にありがとうございました。これからも未熟な僕たちをよろしくお願いします。
最後になりましたが、僕たちが壁にぶつかっても二中で学んだというプライドと自主・自律の精神を胸に、社会を力強く支える人間に成長できるよう精進していきます。今まで僕たちを支えてくださった先生方、家族をはじめとするすべての方々に感謝の意を表すとともに、米沢市立第二中学校のさらなる発展を卒業生一同願っております。
【卒業生代表の言葉】
 






 









規模縮小ではあったものの、心に残る卒業式でした。
保護者の皆様、本当におめでとうございます。